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ポピーズ−英国の心−

秋が深まると、あちらでもこちらでも胸に赤い花をつけている。 ロンドンの街中を歩く人々も、テレビのキャスターも、 ブレア首相をはじめとする政治の重要人物も。

どうやら赤いケシの花なのだが、いったいなんなのだろう。 ポピーをつけた人は、日々増えてゆくのだ。 何かの寄付をすればあれがもらえて、一介の旅行者にも 「ポピーズ」(と名付けた)の仲間入りができるにちがいない。 きっと日本の「赤い羽根」みたいなものなのだろう。 ああ、ポピーズになりたい、なれるものならば。

そして、みつけた。 食料品を毎日買っていたホテル近くのスーパーで、 レジの前に置かれたポピーのカゴ。 そうか、こんな身近なところにあったんだ。 小銭を寄付して、赤い花をもらう。

それから我々は、ポピーを胸につけて ホテルをうろうろしたり、 さすがに外ではつけなかったが、 ポスターの写真を撮ったりして、 最後には大事に日本まで持ち帰ったのだった。

しかし。 何度かポピーズのTVコマーシャルを見ていて、 やっと我々は、日本人がそれを喜んでつけることの ねじくれ加減を知ったのである。

赤いポピーは、英国の戦傷者や 家族・遺族のための基金なのだった。 国を守るために闘った兵士の犠牲に払う敬意の代償を、 国をあげての歳末助け合い運動と誤解したのは ほほえましいなどというレベルを超えて滑稽であった。 かつて彼らが戦ったのは誰だったのか、 その相手こそ「無知」という病魔にとりつかれた人々で あったのではないか。

辞書によれば、 ケシは第一次大戦の戦死者を連想させるシンボルだという。 ポピー・デイは英国・米国ともにある追悼記念日で、 造花のケシの花は傷痍軍人のための基金になる。 英国ではRemembrance Sunday(Day)と呼ばれ、 第一次・第二次大戦の戦没者を追悼する。 11月11日にもっとも近い日曜日がその日である。 もともとは、第一次大戦の休戦日だったという。(マーズ;001220)

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