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聖 な る 山

聖なる山はなぜ他の山と違うのだろう。
飛び抜けた高さだけではない何かがある。 ムード、と素っ気無い一言で言ってしまっては面白くないが、 その威容は異界への入り口めいて他山を圧し、 色彩のトーンも背景とは違って見える。 何かが決定的に違う、と思わせる。 それが聖なる山なのだ。

この夏訪れた大山も聖なる山のひとつだ。 でも、今回は大山の全容が天候の加減で見えなかったため、 聖なる部分にほとんど触れることなく、その山腹のリゾートホテルで 2泊して帰って来た。

山腹は樹海におおわれ、初めて目にした赤松の美しい林のなか、 ホテルへと向かった。距離感が妙に北海道に似ている。 大山は山高帽子のような形で山裾がなだらかに広がっているが、 思ったよりも、その山裾の部分に人の暮らしは入り込んでいなくて、 ぽつぽつとペンション村や牧場、ホテルなどが点在している。 気温も下界よりはいくぶん涼しい。

ホテルのホームページには開口いちばん、 「あなたは妖精を信じますか?」とある。 その手の遊びがダイスキな私たちは、そこにいる間中、 なんでもかんでも「妖精さん」のせいにしていた。 予約の時にインターネットを見たと言えば割引があるのだが、 言ってなかったので予約後に再び電話したら、 なぜかインターネット割引で予約されていると言われた。 そういうマニュアルなのかもしれないが、当然これも 「妖精さん」のしわざとなった。 滞在中に食事のクーポンをなくしてしまって再発行してもらったのも 妖精さんのいたずらだ。

おしゃれな感覚と手づくり感がうまくミックスされた、 カジュアルでもてなし上手のホテルである。 日常から離れるには、こんな山の中の湖のそばのホテルが うってつけだが、更に図書館があるともっと素敵だ。

こうして山腹には滞在したが、山歩きの趣味がないので、 大山の本当の魅力というのは私にはまだわからないのだと思う。 ただ、いつも遠くから見ていた聖なる山のふもとに行ってみたかった。 何かが起こることを期待して。

山を降りて見上げると、やはりそこには聖なる山が在る。

聖なる山は、遠くから見るためにあるものかもしれない。 (マーズ;990917)

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