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上 海 - Power 編 -

慌ただしい年末になると、12月の上海への旅が思い出される。

正直、街の中へ着いたとたんに、私(マーズ)は 4日もここにいるの?とめまいがしてしまった。 シィアルは大陸にも行ったことがあったが、私は初めて。 かつてナルシアも含めて3人で香港に行ったことはあるけど、 その香港とも全然ちがう。英語がほとんど全く通じない街。 上海という街の響きの、ヨーロッパ的な、何かバンドに象徴されるような 古き良きものだけを勝手にイメージしていたことに、 この街へ着いてからやっと気付いた。

ホテルへの道すがら、人と言わず車と言わず、その他タイヤの付いている ありとあらゆる乗り物の渦が、大小の道を動脈のように経巡る様に、 見ているだけで倒れ込むような感覚。しかも衝突事故の無いのが (無いわけではないだろうが滞在中には1件しか見なかった)、 ひどく非現実的な世界にいるという実感を与えてくれる。 彼等はいったい、街の中を経巡って何をしているのだろう。 ひとりが3つ4つの仕事を持っていて、それであんなに移動しているのでは ないだろうか。 街を走る車はほとんどがタクシーか何かで、しかもほとんどが「サンタナ」であっ た。 タクシーの数は非常に多い。これも「サンタナ」。

街のあちこちで盛んに行われているスクラップドアンドビルド。 でも、日本とはやり方が違う。当たり前だけど、日本式ビル建築に馴染んでいる 目には、不安になることもある。 デパートの改築は営業しながら堂々と行われ、しかも3階から上に追加して 数階分の増築をしていたり。 竹で編んだ網代のような足場を高速道路と言わずビルと言わず、全身に まとっているのが工事現場の目印。見事に編まれた竹の網目はアジア的で 美しくもあるけど、本当に数十年の寿命がこれらの建物にあるのだろうか、 何かの拍子にガラガラと崩れないか、と不安になるのは旅行者の常だろう。

クリスマスが終っても街はクリスマスの装いをまとったままで、 終ると一気にさめてしまう日本とはちがう時間の流れだ。 そして、人が住まなくなったらこの街は泥に沈んでしまうのではと思うほど 泥のヴェールに覆われていた。空気の汚れはそれだけではないが、 人工的な汚れよりも泥の色が目立つのだ。

確かに上海には何かの活気がある。のだと思う。人の数は多いし、 経済は活発なのだろう。でも、このまま行くと大変なことになる、 そんな思いがずっと警告を発していた。 街の人がゆとりをもって生活をたのしむ姿をほとんど見なかったからでもある。 街の中に造花以外の花がほとんどなくて、花やさんの花はバラ、ユリ、菊という 三拍子だったこともある。 一見豊富な商品も、良く見ると南京路のいくつもの店で同じようなものが 売られていたりした。

あれから数年たった今、上海はどんな姿になっただろう。 私が上海を見た目は、かつて戦後の復興に血道を上げる日本の姿に警告を発した 欧米の外国人のそれではなかったか。 思い上がったことを承知で言えば、 この街で、弱い人々はどうやって生きて行くのだろう。

何かを期待して出かけて行った日系デパートは停電でお休みだった。(マーズ)

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