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■ ファンタジー特集

-- 『指輪物語』(その10) --

『妖精国の騎士』

ある日、それは訪れた。 どさどさどさどさ。 『妖精国の騎士』コミックス約40册。 ひゃあ、もうこんなになるの?連載13年分? 有り難く拝借し、堆く積み上げて没頭する事数週間。

はっ。ただ自分ばかりが楽しんでいてはいけない。 この御恩を何らかの形で世間様にお返しせねば。 (貸してくれた人に返すんじゃないのか) そのためにはまだ読んでいない方にお薦めするのが 作者のためにも世間のためにも一番。 そこで(くる)今回この漫画をお薦めするターゲットは。

今大人気の「指輪物語」にはまったあなた。 全巻読み終わってしまったけれど、 どうも不満が残る!という、そう、あなたです。

まず最大の不満
(1) 短すぎる(爆)。   もっとあの世界に浸っていたかった。

次に
(2) 女性の出番が少ない。   特に唯一の闘う少女エオウィン、   もっと活躍して欲しかったのに。

よって
(3) ラブストーリーがほとんどない。

上記のような不満をいくらかでもお持ちになった方、 あなたは幸運です!
『妖精国の騎士』はこれらの点を全てクリア、

(1) 長さは充分、なにしろまだいつ終了するかわからない
(2) 女性の出番が多い。主人公は剣持つ王女。
(3) もちろん物語のメイン柱の一つはラブストーリー。

作者は「指輪」の世界を原風景のように身の内に 取り込んでいる事は間違い有りませんが、 登場人物まで意識的に引き継いだのではないのでしょう。 しかし、金色の髪に青灰色の瞳の王子と王女、 黒い髪の王国の後継者、姿も境遇も「指輪」の戦士の 面影を残す三人の少年少女の運命の物語は 「指輪」では果たし得なかったもののもしかしたら あり得たかもしれない別の形の「王の帰還」とも言えます。

舞台は王国の興亡を賭け人々があい争う戦乱の時代。 人間との関わりを避け、森の奥深く棲むエルフ達も 暗黒の力の台頭を憂い、遠くエルフの血を引く王家の子孫に その神秘の力を貸して手助けをします。 こういった世界の基本イメージは踏襲していますが、 本家とは違った女性的な要素を彩り豊かに取り込んで、 そこから発展する物語は優美かつ豪胆。

美しい夢を愛する読者も、勇気と力を好む読者も、 思い切って日本少女漫画界の誇るファンタジーの大河に 飛び込んでみましょう。 それでははい。 どさどさどさどさどさ(42巻が出たんですって)。

ナルシア , 2002/04/08(Monday)

『妖精国の騎士』 著者:中山星香 / 出版社:秋田書店 プリンセスコミックス


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