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■ ファンタジー特集

-- 『ハリー・ポッター』(その2) --

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

長くて退屈な文章から深く大きな世界を構築する作業は、 実は一握りの根気良く想像力に恵まれた子供にしか成し遂げらない偉業です。 じゃあ、そうじゃない移り気で面白い事の大好きな 普通で元気な子供達が夢中になって読むお話は? 今も昔も、やっぱり「怖い話」ではないでしょうか。

という訳で『ハリー・ポッターと秘密の部屋』は文句なく怖い! 第一作「賢者の石」で「魔法学校」での細かい日常で 読者を引き付けたハリー・ポッターの世界ですが、 ひととおり見せてもらったからもうネタはないんじゃないの? と思っていたら、そこが世界的ヒットシリーズ。 ハリーの学校への戻り方も意表を突いているし、 学校のおきまり行事はサボって別の所にいくし、 去年と同じ場面は出さないサービス精神が見事。

さて、とんでもない方法で新学期の 学校に戻ったハリーが第二学年で経験した事は。 幽霊達との陰気なパーティー、 友人達と一緒にいてもハリーにしか聞こえない謎の声。 そして何者かに襲われて次々と石のように固まって 発見される生徒達、残された不気味な文字、 泣叫ぶトイレの花子さん(違)。

鉄筋コンクリートの普通の学校でもいいかげん怖いのに なにしろ舞台があのホグワーツですから 普段からホラーに慣れている私も久々に ぞくぞくしながら読んでいました。 まさに英国式「学校の怪談」スペシャル。

しかも、最後に怪異の元凶が分かった後で、 私はつくづく思ってしまったのでした。 「インターネットは怖いなあ」。 え、本文にインターネットは出てきませんよ、 でも読み終わったらあなたもそう思いますって。 あー、怖かったぁ。さあ、次は?

ナルシア , 2002/04/03(Wednesday)

・『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 著者:J・K・ローリング / 訳:松岡佑子 / 出版社:静山社
・英語版「HARRY POTTER and the Chamber of Secrets」 / 出版社:Bloomsbury(日本洋書販売配給)


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