魔法の香の雫──エッセンシャルオイル
厳寒の侯、皆様如何お過ごしでしょうか。
暖かい冬とはいえ、外のハーブの大部分は葉を落とし、
僅かに緑を残しているもの達も、
可哀相でとても収穫できませんね。
寒い日にこそ、触れれば立ち上る、
あの香気に包まれたいのに。
そこで。
冬の寒々しい風景から戻って来たお部屋一杯に。
寒さで固まってしまった身体をお風呂で暖めながら。
かさかさに乾燥してしまったお肌をお手入れする時に。
香りの雫──エッセンシャルオイルを目一杯楽しみましょう。
注意事項
●必ず薄めて使う
エッセンシャルオイルは高濃度の植物精油成分です。
とても刺激が強いので、そのまま皮膚に
つけたりなめたりしてはいけません。
例えば蜜柑の皮をぎゅっと捻ると、
ぱっととても佳い香りの汁が散りますね。
目に入ったり傷口に滲みるととても痛い、
果汁そのものよりもはるかに佳い香りの油。
あれも精油成分の一種です。
スィーティーの皮を絞って果皮の精油成分を
スチロール製のトレーに垂らすとあなおそろし、
白いトレーが溶けてみるみる穴が開いてしまいます。
刺激の少ないものや殺菌作用が有用なものなども
中にはありますが、基本的に直には触らない、
という心構えで、必ず水や油で薄めて使って下さい。
●少量使う
とにかく濃いので、一滴でも多過ぎると
頭痛がするほど強い匂いになってしまいます。
控えめに控えめに。
●純粋なものを使う
エッセンシャルオイル配合でも、ポプリ専用オイルなどとして
いるものは保存料他の成分も含まれているので、直に肌につける
用途(マッサージ、お風呂など)には使わないで下さい。
純粋なエッセンシャルオイルは高価なようですが、一回の
使用量が数適程度なので、小さな瓶でもかなり使いでがあります。
●アレルギーテスト
皮膚の弱い方やアレルギーの出やすい方は、
マッサージ濃度に薄めたオイルを腕に付けて
一日反応を確認してください。
(アレルギーパッチテストと同じ要領)
●お気に入りを探しましょう
店頭のテスター瓶を嗅いで「あ、いい香り」と思っても、
実際身に付けたりその香りに囲まれたりすると印象が違います。
お馴染みの柑橘系はイメージしやすいですね。
グリーン系のハーブやウッディー系や樹脂系の香りは
地味なようでも、飽きがこなくて落ち着きます。
甘い花系はぱっと気分を変えたり
雰囲気に浸るのに絶好です。
それぞれの系統からピックアップして、
オリジナルブレンドを考えるのも楽しみですね。
いろいろな浴用剤やポプリ用オイルの成分を見ると、
主な成分の表示がされている中にエッセンシャルオイルの
成分が書かれているものがあります。
気に入った製品をヒントにしてみましょう。
エッセンシャルオイルの使い方
[ お部屋の香り ]
オイルウォーマー
素敵なデザインのウォーマーをいろいろお店で見かけますね。
お皿に水をはってオイルを数適落とし、
ティーキャンドルで暖めて香り漂うお部屋に。
キャンドル一つで2〜3時間香りが続きます。
空焚きに注意。
ポット
素焼きの壷や素焼きの置き物等にオイルをしみ込ませて。
お玄関やトイレ等、入った瞬間に香ります。
湿気がこない時期は塩に染み込ませても使えます。
ポプリ
香りの薄くなったポプリに垂らして復活。
自分で新しいポプリを作る時は、密封して数週間寝かせます。
お香
香りのついていないお香があります。
オイルを染み込ませて焚くと、オイルウオーマーよりも
簡単なオリジナルインセンスの出来上がり。
スプレー
水で薄めたオイルをアトマイザーにいれて
しゅっとお部屋や車内に一吹き。
掃除機
オイルを数適、塩などに染み込ませてそれを掃除機で吸い込みます。
排気に香りが付いてお掃除中が楽しい。
ポプリ用の配合オイルでも。
[ 注 ]
室内に消臭効果のあるエアコンや燃焼性の暖房器具
(石油ストーブ等)などがある場合は香りが早く消えて
しまうかもしれません。
[ お風呂の香り ]
一番効果的で、しかも簡単にエッセンシャルオイルが
楽しめるのはやっぱりお風呂なのでは。
オリジナルブレンドを試してみるのもまずお風呂で。
香りのお風呂
お湯にオイルを数適垂らし、直に皮膚に濃いオイルが
つかないようによくかき混ぜて入ります。
バスソルト
食用粗塩にオイルをしみ込ませてよくかきまぜたら、
自家製バスソルトのできあがり。
塩は手のひらに一握り、(市販のバスソルトの量の見当)
オイル4、5滴くらいでお風呂一杯分くらい。
フットバス
足浴用の洗面器にぽたり、とオイルを垂らして
ゆっくりするのも好い気持ちです。
[ マッサージ ]
冬のかさかさ肌にはやっぱりマッサージが効果的ですね。
以前店頭で美容部員さんが「アロマテラピーを取り入れた
新製品です」とお試し化粧品を塗ってくれたのですが、
あまりの香料の強さに気分が悪くなってしまいました。
香りこそ自分の好みが一番。
無添加、無香の植物オイルにお気に入りの香りの
エッセンシャルオイルを混ぜて、全身全霊でリラックスします。
ホホバ油、オリーブ油、グレープシード油などのベースになる
純植物性オイル(純粋で無添加なら食用のでOK)に
エッセンシャルオイルをたらして混ぜます。
購入したエッセンシャルオイルに付いている説明書に従って、
なるべく使いきり分作って下さい。
例:顔と頸のマッサージ用にホホバ油5mlにつき
エッセンシャルオイル1適、
私は化粧品の試供品の入っていた小瓶
(目盛りを引いておく)を専用瓶にして作っています。
エッセンシャルオイルがじかにつくとプラスチックが
変質するので、ベースのオイルを満たしてから垂らすか、
ガラス容器を使います。
クラフトの愉しみ
ドライハーブにしみ込ませて、サシェやバスバッグに。
ドライのほのかな優しい香りの持ち味を壊さないように、
オイルはほんの隠し香程度に。
香るキャンドル(溶かしたろうを固める時にオイルを
混ぜる)やドライリースなどもドライハーブの
姿と組み合わせてお部屋を彩ります。
その他ドライハーブで作った濃いめのハーブティーと
エッセンシャルオイルを配合した手作り石鹸、
化粧品などなど、使い道はいろいろ。
最近は香りそのものの効能が名高くなって、
いろいろと身の周りの製品に香りが付けられています。
以前に比べるとはるかに良い匂いのものが増えましたが、
それでも普段はなるべく無香のものを用いて、
ポイントで自分で選んだ香を使うと、
より香りの力が強く働き掛けてくるようです。