薄 紅 葵 の 朝

梅雨時です。
蒸し暑いと思ったら急に冷え込む日が続き、
朝気が付いたら喉が痛くなっていました。
庭のカーテンを開けたら、背の高いマロウの緑の葉の間に
ぱっと鮮やかなマロウの赤紫の花が開いています。
これこれ。
走り出て2〜3輪開いた花を摘み、
カップに入れて熱湯を注ぎます。
みるみる美しい青いお茶の出来上がり。
花弁はすっかり色が抜けて透明になっています。
それからレモンをたっぷり絞って目の覚める様な
ピンク色に変わっていく様を楽しんで、
蜂蜜を溶かして喉をいたわる
お茶にしていただきます。
数あるハーブティーの中でも、その魔法の様な
色の美しさで人気のマロウはドライが一般的ですが、
陽当たりさえ良ければ簡単によく育つので
一本植えて初夏の朝綺麗な花のフレッシュティーを
いただいてみましょう。


* マロウの仲間 *

花をティーにするコモンマロウは、
和名を「薄紅葵」と言います。
花があでやかなので夏の庭に植えられるお馴染みの
「ホーリーホック(立ち葵)」や、
よく自生している銭葵の仲間です。
香りが好くて花の可憐な「ムスクマロウ(麝香葵)」や
薬効が高く根からマシュマロ液を作ったその名も
「マーシュマロウ」等も人気です。


* 育て方 *

すらりと伸びた真直ぐな茎があっという間に人の背丈程にも
なりますが、食用にもなる楓の形をした緑の大きな葉は
ふわふわと柔らかくて、大きな鉢植えでも支柱を立てて
簡単に育てる事が出来ます。
陽当たり水はけを良くして、風で倒れないようにします。
多年草ですので、翌年には茎が増えて更に沢山花が咲きます。


* 害虫 *

マロウ類はとても丈夫なハーブですが、その柔らかい
美味しい葉をあっというまに食べてしまう害虫がいて、
ある日の夕方気が付いたら朝はなんともなかったマロウの
下半分の大きな葉がことごとく丸まってしまってびっくり。
ハマキムシという蛾の幼虫の仕業です。
お茶にするので花の時期は薬は撒けず、とりあえず
まるまってしまった葉だけを全部ちぎって処分したのですが、
今のところ二度目の被害にはあっていません。
葉の減ったマロウは影響もなく元気に花を咲かせています。
花の時期でなければ残効性の少ない農薬を撒きます。


* 保存 *

マロウの花がたくさん咲いたら、咲く傍から
早めに摘み取って直射日光のあたらない
風通しの良い場所で乾燥させます。
ワックスをかけたような艶の在るモーヴ色
(フランス語でマロウの事)の五弁の花が、
しだいに蕾のように花を閉じ、
濃い青紫の軽いドライマロウになっていきます。
蜜があるのか、時々蟻が寄って来るので注意。
綺麗な籠に載せて乾かすと、眺めながら楽しめます。
完全に乾いたら乾燥剤を入れて密封して保存します。


* ティー *

フレッシュでもドライでも、マロウそのものには味が
あまりないので私はいつもレモンと蜂蜜をたっぷり入れます。
癖のあるハーブとブレンドすると、
まろやかに飲みやすくする効果もあります。

アイスティーにするのも楽しくて、
以前大きなハーブカーデンのレストランで、
隣のテーブルに運ばれて来た濃青色のアイスティーに
女の子達がレモンを絞りこんだとたん、
大歓声が巻き起こりました。
周囲の人達が振り返ると、そこには
鮮やかなピンク色に変わったアイスティーを前に
手を叩いて大はしゃぎの娘達の姿が。


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