リアル・レモン  


数有る香りのハーブの中でも、
レモンの香りは一番人気。
フランスで人気のレモンバーベナ、
タイ料理にも欠かせないレモングラス、
メリッサとも呼ばれるレモンバーム、
バジルにもタイムにもセンテッドゼラニウムにも、
レモンの香りのする品種があります。
いずれも果物のレモンの持つ清々しい精油成分
リモナール(リモンはレモンのラテン名)、
シトラール(シトラスは柑橘)を含んでいます。

不思議な事にこれらレモンの香を持つハーブは
熱帯原産や高温を好むものが多いですね。
柑橘類も温暖な地方で育つものだし、
レモン系精油は暑いところでないと
生まれないのでしょうか。
私の住んでいる所は高温多湿の
レモン系ハーブにはぴったりの生育条件で、
夏ともなればどれもわさわさと雑草並にはびこって、
ばっさり刈ってアイスティーにもお風呂にも
使い放題なのですが、
いかに南国といえども今は冬、
いずれも葉を落として冬眠中です。
レモンの新鮮な香りは揮発性が高いので、
ドライハーブではちょっと物足りない、
でもまだまだ新芽が出るには間があるし。

まてよ。
レモンの香りのハーブがなければ
レモンの香りのレモンを使えば良いのでは。
冬場は丁度レモンのシーズンなんだもの。

レモンなんて一年中あるでしょう、って?
ありますね、輸入レモンが。
でもレモンの香は主にその皮にあるので、
輸送用の防カビ剤等を付けた皮は使いたくない。
地元のレモンだったらそのまま普通に出荷してますから、
みかんと一緒、皮も使えるはず。
このへんはみかんの産地なので、ついでのような
レモンがときどき小さなお店にも出回っています。
大きなスーパーならちゃんと「国産レモン」を
おいてあるところも増えました。
まるごとレモンをざっと熱湯に通してたわしで洗って、
新鮮なレモンの香のレモンを楽しみましょう。




● レモン・ピール ●

レモンの香成分は外皮のレモン色の所の
小さな粒粒の中に含まれています。
皮の白い所をあまりたくさんつけないように
レモン色の部分をナイフで剥き、適当に切って
ざるにのせて風通しのよい所で乾燥させます。
からからになったら、密閉容器に入れて保存します。
生のままラップに張り付けて冷凍保存も出来ます。

他のハーブや紅茶と混ぜてブレンドティーに。
細かく刻んでカプチーノやカクテルや
柚子のように料理のトッピングに、
ナッツやチョコレートチップスと一緒にクッキーに。

レモン汁のような酸味は無いので
味を壊さずに香りをたたせます。
あまり長く湯に漬けると苦味が出るので
ティーは早めに出します。



レモンのお菓子を作る時、
強い香りとほのかな苦味のあるレモンの皮は必需品。
国産レモンが手に入らない時は皮の代用に
レモンのエッセンシャルオイル(食用可のもの)や
食用レモンオイルで香りを足します。
レモンの皮のすりおろし(レモンゼスト)は
たくさんいれるとぴりっとスパイシーな大人の味、
お子さま達には控えめに。

● レモンシフォンケーキ ●

バターではなく植物油を使う軽いシフォンケーキは
紅茶や抹茶などを入れてしょっちゅう作りますが、
レモンシフォンは他のシフォンケーキよりはるかに
ふわふわしっとり生地が焼き上がるすぐれもの。
ベーキングパウダーにレモンの酸が反応して
いつもよりよけいに泡をたてているのでしょうね。
切り口は綺麗なレモン色、
ナイフを入れるとちょっと感動。

それにしてもふわふわケーキを作るために
人力で十分泡立てるのは大変。
電動泡立て器があるといつでも気軽にケーキを
焼く気になるので、是非おうちに一台。

材料(直径17センチの小さめシフォン型)

*卵白のボウル*
卵白3個
グラニュー糖 50g

*生地作りのボウル*
卵黄3個
グラニュー糖 30g

レモン汁 一個分
水適宜(レモン汁と足して50ccにする)
レモンの皮 1/2個分
(表面の部分だけすりおろす)
植物油(サラダオイル) 50cc

*粉*
薄力粉 70g
ベーキングパウダー 小匙2/3

作り方

・薄力粉とベーキングパウダーをあわせてふるっておく。

・卵黄にグラニュー糖を入れてひたすら泡立てる。
 持ち上げた時生地がリボン状になって落ちるようになったら
 レモン汁、すりおろした皮、油を加えてよく混ぜる。
 更にふるっておいた粉を入れて混ぜる。

・グラニュー糖を入れて堅く泡立てた卵白を
 半分生地に加え、ゴムべらで切るように混ぜ
 残りの卵白も加え泡をつぶさないように
 むらなく混ぜる。

・シフォン型に流し込み、
 170度に余熱してあったオーブンで40分焼く。
 竹串をさして生地がついてこなければ焼き上がり。

・型をさかさにして中心をびんなどの上にのせ、
 そのままさます。


計らないグラニュー糖の技

私は毎朝プレーンヨーグルトを果物やフルーツソースと
一緒に食べるので、添付の顆粒糖が山の様に残ります。
あれは実は溶けやすい様に加工したグラニュー糖なので、
あの袋(15g)をお菓子作りの時に使うと
砂糖をわざわざ計る手間がはぶけます。
例えば上記のシフォンケーキで言えば
卵黄にはヨーグルトの砂糖2袋(30g)、
卵白にはヨーグルトの砂糖3袋(45g)にもう少し。
溶け残りの心配もないし、余分の容器もいらないし、
とっても便利ですよ。


● レモンパイ ●

パイ皮にレモンクリームをのせて焼く無造作パイ、
焼き上がりはふるふるのレモン色か
ぱりっと黄金の焼き色か、お好みで。

材料(二人前)

パイシート(冷凍ものでOK)
卵     一個
砂糖    40g
レモン汁  一個分
レモンの皮 半個分
バター   30g

作り方

・パイシートを型(浅目の皿など)にのせ、
 フォークでぷつぷつ穴をあけて
 160度のオーブンで10分程空焼きする。

・卵、砂糖、レモン汁、レモンの皮のすりおろしを
 ボウルで混ぜる。

・卵液を湯せんにかけて溶かしバターを加え、
 とろとろになるまで温めながら混ぜる。

・パイ皮にクリームを流し込み、
 160度のオーブンで10分〜
 クリームが固まって好みの焼き加減になったら出来上がり。

仕上げに泡立てた純白のホイップクリームや
淡クリーム色のコンデンスミルクをのせて、
ちょこっとミントの葉の緑など添えると
お皿の上だけもう春みたいです。


● 名残りのお風呂 ●

汁も絞って皮もはいで、それでも
残った白い内皮もまだまだ良い香り、
お茶パックに入れてお風呂に浮かべれば
レモンのお風呂が楽しめます。
ただ柑橘の汁はじかに触れると刺激になるし、
皮膚についたまま日光に当ると害になるので
必ず夜のお風呂で、お湯の中で楽しんで下さい。




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