*- ねこ物語 -*


 

「お嬢様登場」の巻
─報告者:ましろさん─


東京に住む私のところに、実家の父から電話があったのは、
97年11月のこと。
父「お父さん、アメショーが欲しいんだー。でもなー。みんな
反対するんだ」
私「アメショーって、猫の?アメリカンショートヘア?
(略すの嫌いな私)」
父「うん。仔猫が生まれたって。知り合いがね」
私「仔猫って、そりゃいかんでしょー、うちにはニャニャがいるし」
ニャニャという、「いかにも猫」な名前の三毛猫は、当年とって
16歳になる。
心優しきハスキー犬(名はハスキー)が家族に加わったときは、
ニャニャ「(ム、何やつ?)・・・よろしく」と認めたものの、
ニャニャ「家の中はウチの縄張りやさかい、入ってきたら承知
せーへんでー」と睨みをきかせ、たまには外で
ニャニャ「キミィ、食事かね、どういうもん食べてるんやー、
見してみ」と、犬の食事もチェックするという牢名主ぶり。
犬は食事取られるのかと一瞬どきっとして、
犬「(だ、誰っ?)うーっ」
と鼻にしわを寄せて歯をむき出しかけてから、
相手がニャニャだと分かると、自分の体の3分の一の大きさも
ない猫に向かってペコペコと
犬「あ、姐さんでしたか。こりゃ気が回らんことで、えらい
すんません、どうぞどうぞ見たってください」
としっぽ下げて引き下がったものです。
ニャニャがまだ若いころ、弟がほかの仔猫を拾ってきて
飼おうとしたら、
ニャニャ「(厭やっ!どうしてもそっちがいいって言うんなら
  アタシが出て行く)」
とストライキかまして拒否したという過去をもつのでした。

父「もうニャニャも年だしさー、けんかも家出もしないと思うんだ」
私「それにしても、やっぱ仁義きらないといかんでしょー。
    どうしても連れてきたいって言うんなら、ニャニャに面接させて、
「御一緒させてもよろしいでしょうか?」ってお伺いをたてないと」
父「そっかー。そうだな」
あきらめたかな。

約一ヶ月後。また電話が。
妹「お姉ちゃん、仔猫。連れてきちゃったよう」
私「ニャニャは?」
妹「2日ほど私の部屋にこもってた。ここの家はニャニャのだよ、
    ニャニャのほうが大事だよう、って説得してたの。
    やっと落ち着いたらしいけど」
私「で、仔猫ちゃんは?」
妹「あ、お母さんに代わるー」
母「ああ、聞いた?きちゃったのよー、仔猫」
私「どうよ、どうよ?」
母「それがねえ・・お母さん反対だったのよー(困った様子)」
父「もしもし?(受話器を取り上げたらしい)
    誰も仔猫飼いたいって言わないから、連れてきてやった。
    わっはっは実力行使だ」
私「ニャニャは?」
父「基本的には、無視、だな。それよりお母さんがなー」
私「どうしたの?」
母「仔猫ちゃんがねえ、かわいいのよお。
    もうお母さんノックアウトされちゃった」
私「どうかわいいの?」
母「どうって、全部」
・・・おいおい。
この後約一ヶ月、この仔猫は基本的には「仔猫ちゃん」と呼ばれる ことになる。

(「お嬢様の命名」に続く)
 
 


 
 


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